カーナビ
カーナビゲーション・システムは地理不案内な所でも、GPSで衛星からの電波を基に自分の車の所在地や目的地を車中のディスプレーに示し走行を支援するハイテク電子地図です。1980年代末から自動車メーカー各社が車積載型を高級車を中心に設置しはじめました。当初は地磁気の変化を把握しコンピューターで読み取る方式でしたが、精度が不十分で普及しませんでした。90年代に入るとマツダがGPSを採用して、機能的には完成レベルに達しました。GPSシステムはアメリカが軍事用に打ち上げた24個の衛星を利用するもので、3個の衛星から電波が受けられれば、2次元の座標が確定できます。この情報をCDに入力してある地図情報と合成し、車の位置をディスプレーに表示します。精度は3つの衛星から信号を受ける場合は10mの誤差になります。4つ、5つの衛星から受信すればこの誤差が半減します。しかしトンネルや大きな建築物の陰などにかかると衛星からの届かない場合も生じます。このために高級機種では車輪にジャイロセンサーなどの自律航行システムをつけ、精度の維持を図っています。カーナビの便利さは、街路が入り組んだ都会だけでなく、RV車の人気が高まり、山野の走行が流行すればカーナビの需要もまた増してきます。新車組込みセットとは別に、今カーナビの市場を押し上げているのは後付けのモデルです。市販モデルにはGPS電波だけで位置を計測するタイプとGPSにジャイロなど自律航法を加えたハイブリッドタイプの2種類があります。現在の主流はこのハイブリッドタイプです。メーカー各社は次々により安く、高性能の機種を投入しています。

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