高齢者の運転

もみじマークは高齢運転者標識です。高齢者がハンドルを握るのは単純に利便性を求めてだけではなく、調査によれば高齢ドライバーの50%が家族や友人を乗車させる張り合いがあると答え、20%がハンドルを持つと自信が持てると答えたそうです。定年退職などの社会の第一線から退いた人々が大部分の高齢ドライバーは、便利さだけでなく、家族や友人に交通手段を提供することで社会的な役割を果たし、それが張り合いや自信に繋がっているようです。しかし高齢ドライバーの死亡事故死が急増している現状もあります。日本自動車研究所による高齢ドライバーの調査によると、目の前に突然他のものが飛び出して時にどれくらいの時間的余裕があれば衝突を避けられたか調べた結果、65歳以上のドライバーは、20代から50代のドライバーよりも0.1秒から0.3秒よけいに時間が掛かったそうです。この時間差は時速40kmなら2mから3mの距離差となります。車が衝突するかどうかという場合にこの差は決定的です。このように高齢ドライバーの多くは、ブレーキを踏むタイミングが遅れたり、不必要な制動があったりして車の流れに乗れず追突される原因となっています。加齢による動体視力の衰えは、個人差が大きいのですが、ドライバーの誰もが確実に衰えていくことを知るべきです。一般のドライバーは自分達と運転特性の違う高齢ドライバーがいることを配慮することや、高齢ドライバーは自分の運転能力の衰えを自覚することが大事です。

道路と交通

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